思いの丈☆宅配便

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教育界における二律背反の事態

 今朝の朝刊に、以下2つの数値が掲載されていたのでご紹介する。

 一つは、精神疾患で2022年度に休職した公立学校の教員数は6539人。

それは、前年度に比べて642人増えて、過去最多を更新した。

 もう一つは、子どもへの性暴力で22年度に処分を受けた教員数は119人。

これは、被害根絶を目指す『教員による性被害力防止法』の施行初年度だが前年度に比べて25人増えた。

こちらは、文科省が「教員研修の徹底」などで防止に努める方針と示した。

 この2つの問題が並立して掲載されていた。

皆様は、どのようなに思われますか。

 

社会面13版に、首都圏の男性教諭(23)のことが掲載されていたのでご紹介する。彼は先程説明した2つの内の後者にあたる。

 彼は、1学期の終業式後に力尽きた。うつ病と診断され、夏休みが終わるまで休んだ。9月に復帰したが、今度は保護者対応に悩んだ。クラスでいじめが起き、いじめた子に廊下で理由を聞き「だめだよ」と指導すると、その父親から電話で「いじめられる方に原因がある」と怒鳴られ、指導するたびに電話がかかってきた。ある日来校した父親に校長が「初任者で指導が至りませんで」と頭を下げたことに衝撃を受けた。いまは薬を飲みながら何とか学校に行っては居るが、退職しようと思っている。

 

これを見ていて3つの疑問が浮かんだ。

一つ目は、新任者に担任を持たせた学校側への疑問。

これは教員の人数不足が原因かもしれないが、せめて1学期間は、辞められたベテラン教員(お願いして)の補助について勉強していくべきだ。

そうすれば、こんなことは起こりにくかったように思う。

 2つ目は、いじめた側の父親の電話「いじめられる方に原因がある」から分かる考え方の疑問。

いじめの原因は大きく2つ。

一つは、いじめる側。もう一つは、いじめられる側。どちらもあるから、決して一つではない。一番悪いのは、いじめる側。

もう一つ付け足すならば、それを見ている周りの対応の仕方。

 3つ目は、来校した父親にした校長の言動。

校長は「初任者で指導が至りませんで」と頭を下げたことだ。

これはまるで学校の対面と自分の責任転嫁としかいいようがない。

もし言い直すならば「この度はわざわざ来校いただきまして、ありがとうございます。なにぶんにも教員の人数不足で、新任者に担任を持たせてしまいましたことを反省しております。

 今回のことは『喧嘩両成敗』にもありますが、いじめられる側にも、いじめた側にも原因があるものです。そのことは、お父さまにもご経験がお有りのことでしょう。それで、いかがでしょうか。これからのことをご来校いただきましたので、お父様のご意見も伺いながら、こちらも提案させていただいて、考えるということにしたいのです」

  

せっかく働く職場を持てたのに、これで休職ではあまりに寂しく虚しく辛い。

せめて、働く学校の中に、教員の悩み事相談室があればと、これからの設立を願う。

 

 今回は2つの内の1つを掘り下げてましたが、皆様はどのように思われましたか。

考えるきっかけとなれば幸いです。