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無理して学校に行かなくてもいいとは?

 最近「学校に行かない子」が増え続ける中で、「無理して学校に行かなくても良い」論が上がっているのはご存知ですか。

株式会社スダチ代表取締役小川涼太郎氏は、そのことに対しての前提条件があると言われている。それはこうだ。足し算掛け算などの四則計算が出来て、漢字も読めて書けること。学校に行くことで、1日の生活リズムや睡眠リズムを整え、運動もすることが出来る。

 ならば、子どもにはこう言えばよい。具体的にはこうだ。

① 家庭のルールを決めるのは親だから、「そうなんだ〇〇さんはそう言っているんだね。でもうちの家庭ではこう考えているから、うちはこのルールで行くよ」と淡々と言えばいい。  

② 子どもは家に住ませて貰ってご飯を食べさせて頂いている立場。そして親は子どもを守る権利がある。だから「私は学校に行くことが〇〇にとって大事だと思っているから」と言えばいい。

 逆に「学校なんて行かなくてもいい」と主張するのであれば、学校に行かない場合のメリットとデメリットをちゃんと理解した上で話をしましょうと言われている。

① 仮に中卒で働くとなった場合の話をする。具体的にはこうだ。給料を考えると中卒と大卒を比べると中卒の方がずっと低く、選べる仕事も限られてくる。

通信制の学校に行く場合の話をする。具体的にはこうだ。自宅で学校と同じように勉強をできるかを考えさせる。それを考えた上で、本当に学校に行かなくてもいいのかを親子で話し合うことが大切。

 

 小川さんの対応方法には、思わず唸ってしまった。さすがであった。 

私自身も、本当に学校へは無理して行かなくてもよいのかと疑問符が頭に動いていたので、スッキリした。

やはり、賛否両論あるが、学校が設立されてから、昔から当たり前にしていた学校に行くことには、意味があったことを再認識した。

 

 皆様は、どのように思われますか。

 

中学受験と教育虐待を教育の観点から

 本日は、中学受験と教育虐待を教育の観点からみていく。 

(長く続いた中学受験と教育虐待の話は今回で一区切りだ。)

川村学園女子大学の家庭科教育の斎藤三重子氏は、現在の社会状況をこのように述べられている。

『いまは先行きが見えない混沌とした時代で、将来の安定につながる確たる進路が見えない。多くの保護者が将来への不安を解消するため、「いい大学に入る」という価値にこだわってしまう状況が生じているのでは。そのうえ、失敗は個々人の責任であるという「自己責任論」が社会にあり、保護者を追い立てています。こうしたなか、子が将来、成功するかどうかは保護者の責任だと思い詰める。中学受験期の教育虐待にはそんな背景があるとみています。』

そして、虐待防止の為にすることについて、親、子どもそれぞれの立場からすることについて述べられている。

『親が自身の言動を見つめ直すことはもちろん必要ですが、長期的な対策として、子ども自身が大人に「嫌なことは嫌」とはっきり言えるようにする必要があると思います。』

これを読ませて貰って、私からの意見を追加するならば、勉強やそれ以外のボランティアや家庭でのお手伝いもしてから、「嫌なことは嫌」と言って欲しいと思う。

この前段階として、家庭の中で、ご飯やおやつを食べる時に、子どもが自分の意見を言える環境作りを始めてほしい。それが当たり前になったら、学校や塾での勉強以外の嫌なことを聴いてあげることができるようになるからだ。

中学受験という大きな挑戦に挑むためには、小さなことから積み上げていくことが大切だ。

中学受験塾で成績を上げることよりも、学校が終わってほっとしたい所を、塾に行くのだから、通い続けることも大変なんだから。

 

 次に斎藤三重子氏は、学校について、こう述べられている。 

 『土台になるのは学校です。教員には、子どもが意見を表明しやすい状況をつくってほしい。間違いを許容する寛大な雰囲気をつくり、教室を「心理的安定性」の高い空間に変える中で子どもとの関係を構築し、悩みを打ち明けてもらえれば、児童相談所などにつなぐこともできます。  加えて必要な取り組みがあります。相手の気持ちを尊重し、自分の意見も尊重される経験を、知識編重ではない授業や課外活動を通じて積むなかで、自分の意見をはっきり言う姿勢を育むというものです。現在、こうした指導ができる教員を育成するためのプログラムの開発を進めています。苦しむ子に目が届きやすい社会にしていきたいと考えています』

 

 学校の先生の超労働時間が問題となっているが、まず、先生が心身共に体調良く過ごして、楽しく働いている姿を子どもたちに見て貰うこらしないといけない。

そうすれば、斎藤三重子氏の目指す社会も見えてくるのではないかと思う。

 

皆様は、どう思われますか。

中学受験と教育虐待【下】

 表題の中学受験と教育虐待は、前回ご紹介したが残り2回〜7回の6回ある。但し、2回から5回までの4回分は有料でないと見れないので、見出しの内容のみご紹介する。

 2回目➡酒を飲んで暴言吐き「受験指導」した父  40代で絶縁した理由

 3回目➡親の怒声が子にもたらした異変  中学受験塾講師が語る教育虐待の実態

 4回目➡激高➡後悔、繰り返す母「教育虐待かも」娘の中学受験、焦りの正体

 5回目➡「毒親」と呼ばれた母の後悔  中学受験の「成功」が後押しした過干渉

 

そして6回目は本日、7回目は明日ご紹介する。

 

 本日は、教育虐待が子どもから奪う「最も重要な力」だ。

これは新百合ヶ丘総合病院発達神経学センター長の高橋孝雄氏による。

 小児科医の高橋孝雄氏によると保護者に過干渉の傾向があるということ。

具体的には、着る物、食べる物に気を配り、勉強時間を管理する。そして子どもは無自覚のまま追い詰められ、小学5、6年ぐらいで拒食や無気力などの症状が表れて来院する事例が多いそうだ。

高橋氏は、その結果どうなるかを述べている。

『こうした過干渉は、子どもが自ら意欲を持って道を切り開く「意志決定力」を奪うおそれがあります。  自分で決めたことであれば、うまくいかなくても子どもには納得感があります。ですが、親が全てを決めて押し付ければ、子は失敗すれば「親のせい」と考えます。保護者の強い支配を受けた子は、将来、保護者に強い負の感情を持つ可能性が高いと考えます。  保護者には、経験が少ない子どもに決定を委ねることへの心配があるかもしれません。大事なのは、全て子に委ねるということではなく、子どもの話に十分に耳を傾け、思いをくみ取ることです。耳を傾けてもらえるという信頼感が意思決定力に繋がります。  学力には遺伝的な要素も絡むといわれており、無理に伸ばそうとしても限界があります。「将来、後悔しない、させないためにいま勉強を頑張らせないと」と思いこんでいる保護者によくお会いしますが、そんなとき私は「後悔は悪いことではない」と伝えています。  後悔への恐怖、将来への焦りは過干渉に繋がりやすい。そうなると子の成長に弊害が及び、いずれ子から恨まれかねない。本当の意味で後悔するかもしれないのです』

 

 高橋氏のような方が身近にいらっしゃると子どものことで悩まれている保護者は、気持ちが楽になって、俯瞰して見れるようになるのではないかと思う。

「子どもの話に耳を傾けることの大切さ」を改めて考えた。

 

 皆様は、いかがでしょうか。

「医者になれ」父が指示

 今朝は『教育虐待』の【上】。

こちらの家庭、首都圏に住む男性(20)は、「医者になれ」と医師の父からそう言い聞かされて育った。(以下省略すると分かり難いので、ほぼ全文を記載する)父親は、収入が高いから、安定した仕事だからと説いた。

 小1の頃、父の意向で大手学習塾へ。成績は上位だったが、高学年になると学習内容が難しくなり、成績が下がることも。すると父は激怒した。「集中力がたりない」「本当に受かると思うのか」怒鳴り声で延々と続く「説教」。辛い時間だったが黙って耐えた。親の言うことは正しいと思い込んでいたという。

 ある時、耐えかねて口答えをした。だが言い争いの末に組み伏せられ、無力感が残った。

 父の望む首都圏の難関校に合格したものの、男性は医師という職業に興味が持てるなかった。別の道に進みたいと打ち明けると怒鳴られた。「医者にするために金を払ってきた」大学受験も父が出願先を決めた。全て難関大の医学部。受験校を変更したかったが、父は「金を出すのは俺だ」と突っぱねた。中学受験期から父の感情を受けるなかで、男性は、強く言われると抵抗できないようになっていた。 現役時の入試はどこにも受からなかった。

 浪人生活に入って数ヶ月経った頃、だるさを感じるようになった。心療内科で軽度のうつ病の疑いと言われ、勉強が手につかなくなった。

 そんな折、佐賀県の元九州大生が両親殺害事件で懲役24年の判決を受けたと言うニュースを見た。被告は小学生の頃から成績をめぐって父親から暴行を受けていた。判決は、教育虐待が事件の背景にあったと認定した。 

 男性(20)は報道に触れるなかで、親の干渉が虐待に当たり得ると知った。

 昨秋以降、風邪のような症状が続き、予備校にもあまり行けなくなった。

受験が間近に迫った冬、意を決して父に伝えた。面と向かってではなく書き置きの形にした。「体調が悪くなったのは、あなたが原因です」思いを伝えたことで、少しだけ、精神的に自立できた気がした。

 今春の大学受験にも失敗した。だか父は何も言わず、以前のような干渉はしてこなくなった。

 来春は、自分で決めた大学を受けたい。男性はそう思っている。

 

 読まれてどのような感想を持たれましたか。

私は、この男性の父親は強烈なワンマン教育親父だと思った。おそらく母親はおとなしくて、子どもを父親のワンマンさから守ることも出来ず、医者になってくれればよいと望んでいるだけの人ではないかな。ひとつも出てこないことが不思議だった。

 父親は、医者であるならば、自分の息子から「お父さんのような医師になりたい」と思える憧れを抱けるようになれなかったのか。まず、そこがご自身の至らなさであり、失敗だ。

 息子は、佐賀県の元九州大生両親殺害事件の懲役24年の判決ニュースを見ることが出来て、結果的に良かった。これがなければ、彼の人生は変わらなかったと言ってもいい。

そして、ワンマン親父の父親に受験のことを伝えた方法が、書き置きの形を取って良かった。正解だ。

これからは、自分の意志で進む道を決めていってほしい。心より祈り、応援している。

 

中学受験と教育虐待(初回)

 新聞で『中学受験と教育虐待』という内容で全7回で連載が始まった。本来ならば1回目の内容を直ぐにアップするのだが、まず初回は『教育虐待』からご説明する。 

 『教育虐待』という用語が広まったきっかけの一つは、2011年12月の日本子ども虐待防止学会での発表だった。

発表者で臨床心理士の武田信子さんによると、こうだ。

「教育虐待とは、子どもの心身の限界を超え、親が教育を強制することを指す」

そして、武田さんは、中学受験がその契機になりやすいと指摘する。

「中高生などに比べて小学生は大人の価値観を絶対化しがちで、コントロールを受けやすい。高校・大学受験と比べて親主導になる傾向があり、注意が必要」

 中学受験期の教育虐待の実態が垣間見えるデータがある。

日本女子大の大学院生、浅見里咲(りさ)さんが昨年8月、インターネット上で東京都内の18〜39歳の男女に行った調査でによると、こうである。

中学受験を経験した133人のうち、成績などを巡って「父親から暴力を振るわれた」と答えたのは13・6%、「母親から」は12・8%だった。

 浅見さんは「子どもの将来の成功は親にかかっているというプレッシャーが強まっていると感じる。親が躍起になり子どもが苦しむ背景に、そんな社会全体の課題があるのではないか」とみるとあった。

  私も中学受験の親を経験した者として、色々な情報も読んで知っている。 

一つ興味深いものとして、子どもを名の通った中学に行かせることで、ご自分が息子・娘を〇〇中学に行かせている親という箔が付くというのだ。果たしてそれは?

 

 これからまたアップしてくるので、どうぞお楽しみになさってください。

着床前検査の可否審査乏しい情報

 皆様は、着床前検査についてご存知ですか。

着床前検査というのは、遺伝性疾患が子どもに受け継がれる可能性がある夫婦が、体外受精を行い、着床前検査で遺伝情報を調べ、子宮に移植する胚を選ぶことである。

 今回新聞に掲載されていた方は、『筋強直性ジストロフィー』という病気を代々受け継ぎ、歩きにくくなり、末には働けなくなる症状だ。

 この方は、男性は31歳で結婚し、その時は症状がなかったが、近年(年齢は不明)少し走ったら不整脈で意識がとびかけることもあり、突然死の可能性があることも医師から指摘されている。

  この病気は、ある遺伝子に特徴的な繰り返しがあり、50%の確率で遺伝する。世代を重ねると繰り返し配列が長くなる傾向があり、症状がより重くなることが多い。

  彼は結婚前か後のいつの時期かは分からないが日産婦が検査施設に認めていないクリニックで「患者が困っているから」と理由で検査をして貰った。幸せなことだったと思う。 なぜならば、検査には基準があり、成人になる前に人工呼吸器が必要になったり、亡くなったりする「重篤な遺伝性疾患」に限られているからだ。

 

 彼の気持ちは、こうだ。

着床前検査を受けたことに、うしろめたい気持ちはない。「病気を否定するわけではない。でも、検査を選択できる自由すら与えてもらえないのは悲しい」

 

 人間生きている限りは心だけでなく、身体にも病気はやってくる。それが生まれた時からなのか、突然なのかは分からない。それにより、人生は学びに深さを加える。 

受けとめ方は人により異なるが、最終的に良かったと思えるように、社会が対応して貰えるようにして欲しいと切に望む。

 

 皆様は、どのように思われますか。

学校は辛かったら逃げてもいい

 北海道旭川市の中学2年生、広瀬爽彩(さあや)さんが凍死体で見つかった問題で、市の再調査委員会は6月「いじめがなければ自殺は起こらなかった」とする報告書の概要版を提出した。そのことに対して委員長を務めた教育評論家の尾木直樹さんの言葉が書かれていた。全文ではないが、引用する。

 『自殺した広瀬さんは、クラスでのいじめにより孤立感を深めていって、クラス外、学校外での人間関係に依存しました。その関係の中で性的いじめを含む、本人の尊厳を傷つける行為もありました。その広瀬さんが抱えていた発達障害は、自閉症スペクトラム障害(ASD)で、いじめ被害によってPTSDを二次障害として発症していたため、辛い体験が何度も長期にわたってフラッシュバックし、長く苦しんでいました。また、彼女は亡くなるまでの間、SNSで「怖い」などと何度も恐怖を訴えていましたが、いじめがトラウマ的な経験として長く心に深刻な影響を与えていたことが、今回の調査で明らかになりました。「私が悪い」という自責感から自尊感情も凄く低くなっていて、「誰も分かってくれない」という孤立無援感も強くありました。 

SNS問題に関しては、今の子どもたちに「SNSをやめなさい」と言っても無理です。SNSを含むネット上の人間関係に救われている子どももいるからです。  では、周りの大人はどうすればよいか。それは、「トラブルや困ったことに巻き込まれたら話を聞くよ」「一緒に解決の道を考えるから相談してね」と伝えておくことが大切です。更にいじめ問題への対応は担任や管理職以外の役割も大事。「誰でもいいから、相談しやすい人に話してみて」と繰り返し話し掛けるしかありません。

  子どもたちに向けて言えることはこうです。「学校に行くのが辛かったら緊急避難してください。部活がしんどかったら逃げてもいい。子どもは教育を受ける権利はありますが、子どもが学校に行くのは義務ではありません。いじめで命の危険があるような所には近づかないで。不登校の子どもにとって、休むのは権利と認められています。そして、できればなぜ学校が辛いのかを発信して欲ほしい。先生や親に言いたくなかったら、民間団体の窓口でも、SNSでもいい。SNSを出してほしいです。あなたの辛さや悩みに共感し助けてくれる人は必ずいます」』

 

 長文の読んでいただきお疲れになったでしょう。ありがとうございました。

 

私は特にお伝えしたいと思ったのは、尾木直樹さんの「子どもたちに向けて言えることはこうです〜」の文章です

学校が辛くていやだなあと思っている子どもたちに伝えていただきたいと切に願います。

よろしくお願いします。