本日の「ひと」は、鳥羽水族館で30年間「ジュゴン」を見守る半田由佳里さん(50)が載っていた。
彼女の凄いところは、飼育員の仕事に就くために「飼育員になれなかったら無給でもいい。3年以内になれなかったら退職する」という思いで空き時間に生き物の名前を全部覚えたこと。そして、鳥羽水族館の凄いところは、彼女の熱意を評価して、入社翌年に、レストランホール係から一番人気のジュゴンの飼育員に抜擢したこと。
ジュゴンについての詳しい情報を一つお伝えする。ジュゴンは、当時のフィリピンのアキノ大統領から贈られた貴重なもの。
彼女のことに戻る。
彼女は、30年間ずっとジュゴンの体調を見守り続けてきた。
見守ると言っても、ジュゴン「セレナ(名前➡タガログ語で人魚の意味)」は大食いで偏食。輸入に頼る主食のアマモは経費がかさむ。代わりのキャベツなどの野菜には見向きもしないのにロメインレタスだけは口にした。
その彼女がひざの大けがで1ヶ月間仕事を休んだ時には、ジュゴンの「セレナ」の食欲が落ちてしまったそうだ。
その今後の対策として、ジュゴンの「セレナ」の健康維持の為にも、ご自身も好物のトンカツと鶏の唐揚げを控えるようにしたという。
彼女のこれからは、こうだ。
「定年退職まであと10年。わがままで神経質で気分屋の妹(ジュゴンの「セレナ」)の全てを、後輩たちに伝えたい」
「見守る」というのは簡単に思える。
対人間でのことだ。
でも現実は、どうしてもでしゃばって要らぬ口を挟んだりして、その人のやる気を損ねてしまう。
要は、出しゃばりの口が出そうになったら、深呼吸して言葉を飲み込む。そして今は、透明硝子の隣の部屋に居ると考える。そうすれば、行こうとしてもすぐには行けないと諦めることができる。それができないのであれば、大きな飴玉を2〜3個口に入れみたらどうかな。(笑笑笑)
話すと口から飴玉が飛び出すか、飲み込んでしまって痛い思いをするから。
今回、半田由香佳里さんから教えていただいた本当の「見守る」は、相手の表情・反応から気持ちを汲み取り、どうしてあげれば相手を喜ばせ、成長させることができるかを考える方法だ。
理屈ではない。
具体的には、寄り添い、気持ちを尋ね、何を今すべきかを考える。
決して、自分の意見を相手に言うことではない。
その判断が出せない時は、経験のある方に聞いてみることがいいかもしれない。
即決よりも長い目でみていく。
これがつまりのところ、本当の「見守る」となるのかな。
皆様に、ご参考になればありがたいです。