いつも、栗原はるみさんの本の見開きページを読むのが好きだ。
なんてことない文章なのだが、心がほろっとくる。
今回は、孫の七五三の話から、ご自身の歳を重ねたことが語られている。
ちょっとご紹介する。
「 孫たちの成長ぶりを見ていると、子どもたちが幼かったころを思い出します。あのときは私もまだ未熟で、してやれなかったこともあったなあ、仕事を始めたばかりで、子どもたちも不安だったのではないかしらなど、ほろ苦思いがこみ上げることもあります。それでも子どもたちは一人前の大人に成長してこうして親になった、親の気持ちが分かる立場になったのかなと、感慨にふけることもあります。それと同時に思い知らされるのは私自身の年齢。孫、子どもが成長した年月と同じ時の流れは私にもあって、ずいぶん年を重ねたものだと、しみじみ感じます。愛おしく、そして懐かしく、けれどちょっぴり寂しいような切ないような複雑な気持ち。」
彼女の歳の重ね方を、一読者として、共に生きてきた。
いいなあと思う。
女性として、決して華やかではなく、普通に生きてきた彼女を尊敬する。
拍手を送りたい。
いかがでしょうか?