思いの丈☆宅配便

書いて読んで繋がりませんか!

母の本音は、ここなのよ

折々のことば、でハッとする。

「やめるな!と言ったのがいけなかったようです。道はいっぱいあるーとふとそんな気がしたら、私もなんだかほっとしました」

超一流企業に就職したのに、突然会社に行かなくなり、口もきかずやせ衰えてきた息子に、母親は「辞めたら終わり」と繰り返し訴えたが、最後は辞職を認めたそうだ。すると、ほっとしたとのこと。
きっと今迄、我が子の為に、自分を二の次にして生きてきたのだろう。
塾の送迎、ご飯作り、大学選び、就職先のリサーチ、スーツ・小物選び、果てはお嫁さんさえ見つければ次は、孫の世話と孫教育…を楽しみにと果てなき挫折ゼロを確信して生きてきたのだろう。
ところが、息子は人間だった。感情があった。今迄の我慢をやっと出した。いや出せた。
ここで忘れちゃならないのは、母親の気持ち。
この挫折は、大いに良かったんだよ。
いつも一つしかなかった道に、幾つもの枝分かれがあることを彼女は初めて知ったからね。
さあ、母親をここまで優しくさせた息子よ。今度はあんたの番さ。これからは自分で生きてく道をあたっていくのさ。
そして、貰った初めてのお給料は、母親に見せてあげな。
ビフテキでもスパゲッティでも何でもいいから、好きのを母親に選ばせてあげて一緒に食べにいってあげな。
それでやっと、今迄のプラスマイナスがゼロになるよ。

子育てには、失敗が付き物。
息子が戻る所は、最終は母親の心。
母親も息子も早くに失敗して良かったんだよ。