まずこちらをそのまま伝える。
『希代のエンターテイナーが76歳で亡くなった。「西遊記」の猪八戒から池中玄太、ハマちゃん、「探偵!ナイトスクープ」の局長など、世代によって印象に残る場面は異なるかもしれない。それだけ長く愛された。 明るくてお人よしという役柄にあう俳優なら大勢いる。でもそれに加えて、すけべで、頑固で、一抹のさびしさも漂わせて・・・となると、西田さんにかなう人はいまい。』
本当に、この通りである。
『ふるさとの福島から上京してまもないころ、友達ができなかったそうだ。上野動物園のゴリラの悲しそうな表情を見て「ここに同類がいる」と通い詰めた。役者としての原点のように思えて、忘れがたい挿話である』
この話は知らなかったが、そうだったのかと納得のいく話だとも思えた。なぜならば、西田さんの演技には、ゴリラの心の中の寂しさを理解した上で、演じていらっしゃるようだからだ。
『人間とは、おかしさの中に悲しさも宿す矛盾の塊だと、回想録で語っている。「それにしても、よくもこんなに膨大な作品で、毎度異なる人物を演じてきたもんだ」。にんまりとした笑顔を記憶に残して、突然逝ってしまった』
おかしさの中に悲しさも宿す〜という回想録には、読んでいて、もうこんなふうに頭で理解して演じることの出来る役者は、生存されていないのではないかな?と思った。すると物凄く寂しくなった。私自身も、西田さんにはにんまりとした笑顔のお顔しか思い浮かばない。突然逝ってしまわれたことが、西田さんらしいし、そうで良かったのではないかなと実感した。
皆様は、いかがですか。
西田敏行さんの御冥福をお祈り致します。