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高精細顕微鏡から障害者用自転車までOK

 今朝のひとは、高精細顕微鏡から障害者用自転車まで作れる名人の教授、西村智さん。

 彼の経歴がまた凄い。東大医学部卒。

そしてそこに進んだのは「医師資格があると選択肢が広がるから」

この理由から、この方は賢いのだと予感。それは的中した。それは、彼のちょっと波乱万丈な人生から、更に本来の才能を開花させることになる。

 臨床医の仕事をしていた時、患者さんのペースに合わせないといけないことで自分の能力の限界を感じた。つまり、直ぐに結果が出ないもどかしさが合わなかった。それで、スパッと辞め、基礎研究に方向を変えた。現在45歳だが、その頃30歳。ご自身が難病になり、左足に麻痺が残り、歩行が難しくなった悲運が出発点となっている。そのことで、診察する方からされる方になった。途方に暮れ、半年以上家にこもった。普通ならば、このまま…となるが、彼は気持ちを切り替え、車いすを自分仕様に改造し、外出するようになった。そして2013年、東大から自治医大に移った。今では自転車で毎日20キロを走る。「いつの間にか両足でしっかりと歩いてした」そう。更に経験を基に様々な障害に合わせた車いすを開発。3輪の電気自動車も手掛けた。今春には、精密加工会社と一緒に自治医大発のベンチャーを創業。ギアなどを工夫し、片足に麻痺があっても乗れる自転車を開発した。

 彼は建築士のご両親の影響から機械いじりが好きだった。小学生で秋葉原に通い、いとこの影響もあって、パソコンを自作している。

 生まれ育った環境、元々の地頭の良さ、医師という仕事を選んだ賢さ、難病で悲運な人生と向き合ったこと、これら全てが、今の彼を作っている。

 最後に書かれた彼の言葉にこうあった。

「薬で治らなくも、楽しく体を動かす方法はたくさんある」

 神様から頂いた頭をどう使って、活かしていくかが、その人の生き方変えるお手本のような西村智さんに、敬意を表したい。

 これからも楽しく生きていけるものを作ってください。