精神科医だから、分かるのかもしれない。そう思えた今日の折々のことばだった。
「失うのは一回きりだとしても、人は何かをうしなったとき、それを失い続けるともいえる」
その解説が素晴らしい。
「大事な人を失った人はその喪失感をいつまでも反復せざるをえない。食卓での些細な会話、もう洗うこともない泥だらけのユニホーム、しがみついてくる小さな手。…あるべきものがそこにない。『あるべきものがそこにない』というよりも『もうあるべきてないものが、そこには確固としてある』と、表現したほうが正確だ。」
思い出は、どんどん溢れて美化されていくのかもしれない。
途切れることなくね。