皆様は、着床前検査についてご存知ですか。
着床前検査というのは、遺伝性疾患が子どもに受け継がれる可能性がある夫婦が、体外受精を行い、着床前検査で遺伝情報を調べ、子宮に移植する胚を選ぶことである。
今回新聞に掲載されていた方は、『筋強直性ジストロフィー』という病気を代々受け継ぎ、歩きにくくなり、末には働けなくなる症状だ。
この方は、男性は31歳で結婚し、その時は症状がなかったが、近年(年齢は不明)少し走ったら不整脈で意識がとびかけることもあり、突然死の可能性があることも医師から指摘されている。
この病気は、ある遺伝子に特徴的な繰り返しがあり、50%の確率で遺伝する。世代を重ねると繰り返し配列が長くなる傾向があり、症状がより重くなることが多い。
彼は結婚前か後のいつの時期かは分からないが日産婦が検査施設に認めていないクリニックで「患者が困っているから」と理由で検査をして貰った。幸せなことだったと思う。 なぜならば、検査には基準があり、成人になる前に人工呼吸器が必要になったり、亡くなったりする「重篤な遺伝性疾患」に限られているからだ。
彼の気持ちは、こうだ。
着床前検査を受けたことに、うしろめたい気持ちはない。「病気を否定するわけではない。でも、検査を選択できる自由すら与えてもらえないのは悲しい」
人間生きている限りは心だけでなく、身体にも病気はやってくる。それが生まれた時からなのか、突然なのかは分からない。それにより、人生は学びに深さを加える。
受けとめ方は人により異なるが、最終的に良かったと思えるように、社会が対応して貰えるようにして欲しいと切に望む。
皆様は、どのように思われますか。