思いの丈☆宅配便

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天声人語に座布団5枚

 今朝の天声人語に、座布団5枚差し上げたい。

岸田文雄首相の話を端的に、纏めてくれていたからだ。 それでは、ご紹介する。

 『落語にはよく、けちん坊が登場する。梅干しは食べるとなくなるので、見るだけという人がいる。口の中にすっぱい感じがしてきたら、すかさずご飯をかきこむ。そうかと思えば鰻屋の隣に引っ越したのをこれ幸いとする人もいる。 焼き上がる鰻の匂いをおかずにすれば、倹約ができるというわけだ。笑いを誘うのは、味の想像だけ、匂いだけでご飯を食べるなど普通はありえないからだ。しかし岸田文雄首相の話を聞いていると、匂いだけの食事を強要されている気がする。 「新しい資本主義」という大風呂敷は、果たしてその名にふさわしい中身があるのかどうか。所信表明演説や代表質問への答弁では「成長と分配の好循環」「中間層の拡大」など抽象的な言葉ばかりが踊っている。 かろうじて具体性があるのが、看護や介護、保育の現場で働く人の収入を増やすという話か。しかし増収の幅はどれくらいか、財源が何なのかは分からない。岸田氏が総裁選で訴えた「令和版所得倍増計画」に至っては、いつの間にか消えてしまった。 経済官僚の一人が解説して言うには、所得倍増は一種の「キャッチフレーズ」だったそうだ。一定数の議員や党員をキャッチすれは捨てられてしまう運命だったか。その他の言葉も香りかいいほど、心配になってくる。 落語では、匂いをおかずにしている人の家に鰻屋が訪ねてくる。鰻の「嗅ぎ賃」をいただきたいと言うのだ。さあこれで我が党に投票をという政治家たちに、どこか似ていないか』

 皆様は、どう思われましたか?