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絶品の里芋 80代の探究心

 今朝のかあさんのせなかは、湖池屋「スコーン」などのCMで注目される東京芸大大学院教授の佐藤雅彦さん。

 何よりも感嘆したのは、佐藤氏のお母様の聡明さだ。お母様が素晴らしいから、佐藤氏が現在いらっしゃるのは合点がいく。

 まず、お母様は主婦であり、自給自足の生活をしているが、息子さんにはそれを1•2度体験はさせたが、毎日手伝わせなかった。それには他にやるべきことがあるという構想めいたものがあったようだとある。  

 次に小学生の時に当時珍しかった飛行機に乗せるために羽田空港へ連れて行き、羽田発•羽田行きでの30分のフライトをされた。それは少しでも長い間、空からの日本を見せたかったのだろうとのこと。

 更に高校生の時に「おまえは大阪万博に行かないといけない」とツテを頼ってなんとか万博に送り出してくれたそうだ。その15年後、つくば科学万博の担当になった時は、大阪を経験していたのでみんなを引っ張っていけたそうだ。

 お母様は、佐藤氏は東大を出ていたので学者になることを期待されていたので、電通に就職した時は落胆したと思うが何も言わなかったそうだ。広告で大きな賞を受賞しても、慶応大学や東京芸大の教授になった時も、何も言わなかったようだ。ただ、研究室の生徒たちと会った時にはすごくうれしそうだったのが分かったようだ。

 分かりやすいと言えば分かりやすいお母様。

最後の纏めに書かれた文章が、このお母様にして、この息子さんありと言えるので、ご紹介していおく。

 「母は80歳になっても家庭菜園を楽しんでいました。収穫したものを親戚中に送るのですが、ある年にすごくおいしい里芋ができ喝采を浴びました。しかし翌年送られてきた里芋は、なぜか別の品種で味が落ちていました。母に聞いたら、毎年新しいものを試しているんだよと笑って言いました。 母にとって必要なのは実験であって、喝采ではなかったんですね。おいしい里芋ができても、ゴールではないのです。僕も同じで、良い企画が完成しても、それが終わりではありません。毎日、毎日新しい企画を考えるのが好きなのです」