今朝の「ひと」に、ぐっときた。
忘れてしまった大切なことを教えて貰った。
その内容は、国籍法規定の違憲訴訟を担う弁護士、仲 晃生さん。
彼の経歴が面白い。
弁護士だった祖父の「自由な感じ」に憧れ、法曹を目指して京都大学法学部へ。だが勉強に疑問を持ち、学園祭の仲間とマージャンに明け暮れ、卒業後はフリーターに。畑でレタスを作り、居酒屋でアルバイト、ビジネス書の編集もした。
転機は20年前。南米旅行を思い立ち、日経ブラジル人が多い滋賀のポルトガル語教室に通った。
その子どもたちにボランティアで日本語を教えることになり驚いたそう。
偏見にさらされ、学校にも居場所がなく、退学して働く子が珍しくない。「法知識を身につけて支えてたげたい」
10年余り勉強し、京都で弁護士になったのは47歳。
普通なら、こんなに時が掛かかると諦めてしまう。
やはり、本来の気質、いや素質かもしれない。
本当なら、勉強に疑問も持たずに進めば、すんなり弁護士になれていたはず。
神さまは、彼に、遠回りをさせた。
それが彼にとって、どうだったのか?
それは、彼の言葉にあった。
「ずいぶん遠回りしました。だけど、それでよかった」
私達が、誕生前に、神さまから与えられた天職はあるはず。
仲晃生さんの遠回りでも、なられた現実を読ませて貰って、気がついた。
彼の10年余りに敬意を払って、「これからが本当の貴方の人生が始まりましたね」と激励させて貰いたい。