季刊誌が出た。
キッチンから心をこめて、に目が急いだ。
「まったくの専業主婦だった私が、外国で英語で料理を教えるようになるなんて、ほんとうに夢のような話です。これも英語の勉強をコツコツ続けてきたかしら。70歳は過ぎたけれどやりたいことはいっぱい。料理家として力をつけてきた子どもたちにも負けてはいられません。そのためにも自分の努力でつかんだと実感できる居場所が欲しい。ハワイには私を待ってくれる人々がいる。私だからこその役割がある。大げさにいうと自分の人生を確かめに行く場所、それがハワイなのです。」
彼女は、ハワイの食の魅力を世界に発信する『フード親善大使』を任されたのがきっかけで、ハワイの食材を使った栗原はるみの料理をイベントで披露したりする中で、さまざまな人との出会いがあった。
そのひとりハワイ州立大学の先生から、日本の家庭料理を教えて欲しいという話を貰って、年2回ハワイに行くことになった。
人の人生は、何が幸いするか分からない。
とすれば、彼女のように常にアンテナを周りに向けて、発信した方が絶対にいい。
私もやっと、自分のやりたいことが朧げながら見えてきた。
いつか、彼女のように、自分の居場所を手にしたい。
いやあ、きっと、日本にいくつも出来るかも。
ぐっと、彼女に背中を押して貰えた。
感謝である。
最後に、彼女の言葉を書いてエンドとする。
「料理と英語、一生懸命続けてきてたどり着いた場所ハワイに行くと心身ともに解放されます」