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天が与えた三物を持つ人

 天は二物を与えず、とは聞いた言葉である。

しかし、三物も与えた人も世の中にはいる。

そのことを夕刊記事「 元プロボクサーの医師、どうして仏門に? 」で知った。

  彼について、少しご紹介。

京大医学部出身のプロボクサーとして注目され、西日本新人王にもなった川島実は現役引退後、医師になった。その後、2014年秋、仏門に入った。

ボクシングと並行して3度の挑戦で国家試験には合格し、主に救急医療の現場で活動した。

仏門入りのきっかけは、ボランティアで訪れた中高の先輩だった僧侶に誘われた。もともと出身校は東大寺が設立しており、仏教は身近だった。

「 世の中を良くするために、個人ができることを全うする。それはお坊さんが世の中の平安を祈ることと通じる 」と思うようになった。

父の病気もあって14年春に地元奈良市に戻り、得度。現在は関西圏の複数の病院に当直医として勤務しつつ、月6日は東北の被災地で診療をしている。

 

切り離して考えると、3人の人の話のようである。

が、違う。

1人の人間がなし得た快挙である。

東大寺という中高に通ったというご縁も関係する。

京大医学部に入って医者になれるというのも、与えられた知力、ボクサーになれるのも、与えられた体力、いや1番は努力を重ねられるという強運もある。

 

最後に結ばれた言葉が凄い。

東大寺での研修では「 家族などすべての道を断ち切れ 」と教えられた。極端な言葉に聞こえるが、要は「 自分と見つめ合うこと 」と解釈している。それは

ボクシングで学んだことにも通じている。

 

天は本当に成し遂げられる人にしか、三物は与えない。👏