朝から樹木希林の巨大広告に、目を奪われる。
「死ぬときぐらい好きにさせてよ」
人は必ず死ぬというのに。
長生きを叶える技術ばかりが進化して
なんとまあ死ににくい時代になったことでしょう。
死を疎むことなく、死を焦ることもなく。
ひとつひとつの欲を手放して、身じまいをしていきたいと思うのです。
人は死ねば宇宙の塵芥。せめて美しく塵になりたい。
それが、私の最後の欲なのです。
いつもの樹木希林らしからぬ、潔さ溢れる文章。
同じように、と思う。
それが早いのか、そうでないのかの答を申年に見つけたい。